いつもヤマネ薬局二島店ブログを読んでいただきありがとうございます😊
本日お話しする内容は風邪の段階によって使い分ける薬についてです!
まず最初に見て頂きたいのが下の図です。風邪は万病の元と言いますが、意外と間違っておらず、ただの風邪と思って放置していると、大変なことになります。
こちらの図が簡単に体力と病邪(病気)のバランスを表したものです。人の病気は太陽病期から厥陰(ケツイン)病期にかけて悪化していきます。
・太陽病期(たいようびょうき)
体力がまだあって、病気があまり進行していない状態です。
体が元気な方、体を日頃から温めている方は、太陽病期で大体の病気を抑えることができます。風邪の初期というのはここの段階のことです。太陽病期の症状として挙げられるのは、悪寒、頭痛、発熱、背中の痛みです。
この時期におすすめの漢方薬は葛根湯です。↓
・少陽病期(しょうようびょうき)
病気が体に侵入してきて少し経った時期を言います。この時期には風邪の諸症状である。咳、鼻水、などが症状として現れてきます。この頃はもう風邪の中期に入っています。葛根湯の効果はあまり見込めません。もうすでにこの頃は病気が体の中に入っているので、吐き気、食欲不振、寒気と熱感が続く、横腹の痛み、口の乾燥、口の苦みなどが症状として現れてきます。
この時期にオススメの漢方薬は風邪の中期に使用する柴胡桂枝湯です。
・陽明病期(ようめいびょうき)
さらに体の奥に病気が進行しているので、胃、腸の部位に症状が強くあらわれ、腹満(お腹の張り)、便秘、口渇、身体深部の熱感などの症状が現れます。
ここまで症状が進んでいると、治るのに時間がかかります。
オススメの漢方薬は柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)、藿香正気散(かっこうしょうきさん)、五積散(ごしゃくさん)などです。
・太陰病期(たいいんびょうき)
病気が体力を越してしまった状態です。かなり体力がなくなって、なかなか自分だけの力では、病気を治療することが難しくなってきます。
この頃に現れる症状として腹痛、下痢、腹の冷え、食欲不振が症状として現れます。
オススメの漢方薬は体力中等度以下〜虚弱の漢方薬で、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)、五積散(ごしゃくさん)です。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)の使用を考えてもいいかもしれません。
・少陰病期(しょういんびょうき)
太陰病期よりさらに病気が進行した状態です。血の気が引く、全体倦怠感や四肢の冷え、下痢、脈の微弱などがあらわれます。この頃になると完全に病気に体力が負けているので、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを使用して体力を底上げしないといけない段階です。
更に体を温め、無理はせずに安静にしておくことがオススメです。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)の使用を考慮しないといけない段階です。
・厥陰病期(けついんびょうき)
末期の状態です。症状として臓腑機能がさらに衰え、重篤な病状に陥った状態で、意識レベルの低下や、体温調節障害などが現れます。この状態では十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などの漢方を使用しても、助かるか助からないか分からない状態です。動くこともままならず、何もできない(何もしたくない)状態です。この状態で病状を放置しておくと最終的には死んでしまいます。
このようなことにならないように、早い段階で漢方薬を使用して病期(病邪)を体から追い出しましょう!
上記に記載した漢方薬以外にも使用できる漢方薬はあるので専門家の方に相談して、自分の症状に合った漢方薬を処方してもらいましょう!
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